2016年6月 アメリカAu Pair体験談!

◆アメリカAu Pair体験談!◆ 



先日帰国されたアメリカAu Pairプログラムに参加をされた西村さんより体験談が届きました!

〜事前英語レッスン付きアメリカAu Pairプログラム参加〜

My Au Pair Life- in America




2016年6月、私の1年間のオペア生活が終わりを迎えました。この1年で日本では決して経験することのできないことの連続で、とても充実したものでした。

最初はペンシルベニア州のフィラデルフィアというところのファミリーの元でオペア生活をスタートさせました。子どもは夏休みに入っていたので、サマーキャンプの付き添いや習い事への送迎が主な仕事でした。2カ月目に入り、アメリカ生活にも慣れてきた頃、些細なことをきっかけにリマッチをすることになりました。それからの3週間は、自分だけではどうしようも出来ないもどかしさ、先の見えない不安などで日本への帰国も考える程辛い期間でした。テンポラリーハウジングのホストファミリー宅にお世話になって1週間、様々なオペアマッチングサイトに登録し呼びかけを続けた結果、ワシントン州のシアトルのファミリーとマッチングすることができました。

《Family》


このファミリーとの出会いが私に最高のオペア生活を与えてくれました。約10カ月お世話になったファミリーを紹介します。

  ママ:ギリシャ人両親を持つボストン育ちのアメリカ人(37歳)公務員
  パパ:日本人(41歳)会社員:1、2週間ごとに日本とシアトルを行き来している
  長女:(6歳)週5:現地幼稚園、土曜:日本語学校
  長男:(4歳)週3:現地幼稚園、週2:日本語幼稚園、土曜:日本語学校

《Schedule》
私の主な1日のスケジュールです。
・6:30~  子どもたちの朝ごはんを作る。学校の準備(ランチボックス、スナック等)をする。
・7:00~  子どもたちを起こして身支度、ご飯を食べさせる。歯磨きをする。
・7:45~  子どもたちを学校に送る。(車で約15分)
・8:00~   学校到着:宿題の提出やボード音読の手伝い、チャペルまで引率する。
・8:30~15:00 フリータイム
・15:15~ 子どもたちを学校に迎えに行く。
        図書館で宿題をさせたり、習い事に送ったり、プレイエリアや公園に連れて行って遊ぶ。
・17:30~ 帰宅:夕飯の準備(ママ)の手伝いや、子どもたちと遊ぶ。一緒に夕飯を食べる。
・19:30~ パジャマに着替えさせ歯磨きをする。日本語絵本の読み聞かせをする。
・20:00~ 寝かしつけ。
・20:15~ フリータイム

《Job Description》



家の中で話す言語は、基本英語、日本語学校の宿題を見るときや絵本読み聞かせなどは日本語で行っていました。朝、子どもたちを起こす前に朝食や学校へも持っていく弁当の準備をします。ベーグルやシリアル、オートミールが子どもの大好物でした。その後車で子どもたちを学校へ送り、放課後には公園に連れて行って一緒に遊んだり、図書館で宿題を手伝ったりします。曜日や時期によって習い事があるので、それらの送迎も行い、ママさんの帰りが遅い時には夕飯を作って待っていたりもしました。子どもたちを思いっきり遊ばせて早く寝付くようにするのが私の主な仕事でした。子どもたちの服やシーツの洗濯、言われてはいませんでしたが掃除やゴミ出しも率先して行うようにしていました。学校が休みの日などは、子どもたちが同じ学校に通うオペアやナニーで集まって、プレイデートもよくしました。子どもたちが飽きないよう公園や広場、屋内のプレイエリアをたくさん知っておくことはオペアとして大切なことだと思います。ママさんの作る料理はどれも美味しく、みんなで食べる時間はとても楽しいものでした。そして毎週金曜日、夕飯の後にワインを飲みながら家族みんなで映画を見ることが私の大好きな至福の時でした。

 子どもたちにとって私が初めてのオペアということもあり、最初の1カ月は子どもも懐いてくれず、時には子どもから辛い言葉を浴びせられるなど悩みもたくさんありました。そのたびにママさんが間に入って話をしてくれたり、お互いのルールを作っていったり少しずつ子どもたちとの距離も近づいていきました。子ども同士で喧嘩した時やしつけの時に同じ言い回ししかできない自分の英語力の乏しさを実感しましたが、ママさんの子どもに対するフレーズを真似したりしていくうちに自然と会話が成り立っていきました。子どもは私の分からない英語の単語など丁寧に説明してくれたり、手作りのプレゼントをくれたりするようになり、全力で一緒に遊んだりしていくうちに、信頼関係を築いていくことが出来ました。本当の家族の一員として接してくれるようになり、子どもたちのちょっとした成長を間近で感じることができることが最大の喜びでした。



子どものいる家庭に入るということで、アメリカのイベントを存分に味わうことが出来ました。ハロウィン・サンクスギビング・クリスマスなどのビックイベントはもちろん、誕生パーティーのピニャータや歯が抜けた時のトゥースフェアリーなどファミリーイベントやパジャマデー・クレイジーヘアデー・シーホークスデー(地元のアメリカンフットボールのチーム)など子どもたちの通うスクールイベントに参加できたことがとても貴重な経験となりました。学校では子どもを送迎するママさんやナニーと毎日顔を合わせていたので自然と仲良くなることが出来ました。私は学校の行事や取り組みの日米の違いに興味があったので学校ボランティアにも進んで参加しました。保護者で集まってイベントの準備をしたり、ライブラリーを運営したりする手伝いもしました。アメリカでは学校と保護者の距離が近く、先生・保護者・地域みんなで一緒に子どもを育て成長を見守るという感覚でした。子どもを育てていくうえでオペアやナニーの存在は当たり前でママ友さんたちも自然と受け入れてくれました。



 オペアとして難しいと感じた点は、仕事のオンとオフの境目が非常に曖昧なことです。土日は基本お休みをもらっているのですが、子どもたちは構わず部屋にずかずか入ってくるし、車が使えないと周りには何もないので、家から出ることもできず息苦しく感じることも確かにありました。ママさんはとても気を遣ってくださり、子どもたちに勝手に私の部屋には入らないように何度も教えてくれたり、極力私が車を使えるようパパさんと相談もしたりしてくれました。そんな些細な気遣いがとても嬉しく思え、オペアとしての仕事を全うすることが出来たと思います。


《Au pair Meeting》



月に1回のオペアミーティングは、エリアディレクターと同じエリアに住むオペアでカフェなどに集まり互いの近況報告をし合います。悩みや不安を共有することもできるし、ディレクターがホームパーティーやヨガクラスを開いてくれたので毎月のミーティングを楽しみにしていました。オペアは来る時期が違えば帰る時期も違う、リマッチして他の地域へ行く子もいるので、出会いと別れは多かったです。ただ同じような仕事をして、同じような悩みを抱えるオペア同士なのですぐに仲良くなることが出来ました。ミーティング後には食事や買い物をしたり、観光に行ったり楽しく過ごすことができました。近所に住むオペアの友だちとは子どもが学校に行っている時間帯に遊んだり一緒にランチに行ったり、放課後に子ども同士を一緒に遊ばせたりもしました。

《Education》



オペアに必要な6単位もしくは72時間の授業に参加するためにクラス探しも精力的に行いました。単位が認められるコミュニティカレッジだけでなく、ボランティアの人たちで行っている図書館や教会のトークタイムにも参加し、少しでも多く英語を話す機会を作りました。ホストファミリーが援助してくれる$500は超えてしまいましたが、空いた時間を有効に使うため、コミュニティセンターのヨガやズンバのクラスに参加し、どんどん友だちの輪を広げることが出来ました。



コミュニティカレッジのESLのクラスでは、似たような英語力の友だち同士で互いの思いをぶつけようと努力しました。コミュニティカレッジで出会う人々はアメリカに来た理由も英語を学ぶ理由も様々で、互いの国のことを教え合うなどとてもいい刺激となりました。夕方や夜のクラスにも参加できるようにママさんが仕事の時間を調整してくださったことに感謝しています。他にも友だち作りとして、エクスチェンジランゲージでのパートナーを見つけ、ミートアップで興味のあるイベントなどに積極的に参加しました。同じ趣味を持つ人たちで集まっていたので、会話も弾みとても有意義な時間でした。友だちの輪が広がっていき、友だちの誕生パーティーやポットラックパーティーなどに呼ばれることも増えとても楽しい思い出となりました。



English Second Language Church 2days/week 12:00-13:30 free anytime
ESL Nationalities Service Center 2days/week 15:30-18:00 free 5 weeks
ESL Teaching House 2days/week 13:30-15:00 free 5 weeks
Talk Time Library 3days/week 12:30-14:30 free anytime
Talk Time YMCA (Gym) 1day/week 10:30-11:30 free anytime
☆ English Conversation Community College 2days/week 9:00-11:30 $360.00 10 weeks
☆ Zumba Community College 1day/week 10:00-11:00 $79.00 10weeks
☆ Yoga Community College 1day/week 9:00-10:15 $149.00 12weeks
☆ ESL Readiness Community College 1day/week 17:30-20:10 $25.00 7weeks
☆ ESL Community College 2days/week 17:30-21:10 $25.00 10weeks
Total Body Sculpting Community Center 4days/week 9:15-10:15 $90.00 10 weeks
☆:Accredited Post-Secondary School オペアとして必要な単位(時間数)が認められ証明書をもらえる




《Traveling》
私がオペアとしてアメリカに来た理由は、海外に長期滞在して英語力をあげたいというのが1番でしたが、海外のいろいろな地域に行きたいという思いもありました。アメリカに住んでいるうちに国内の主な都市は周りたいと思い、これまでにニューヨーク、ワシントンD.C、フェニックス、グランドキャニオン、シカゴ、ラスベガス、ロサンゼルス、サンディエゴ、ポートランド、サンフランシスコなどに休日の休みを利用して弾丸旅行をすることが出来ました。リマッチは辛かったですが、結果的に1年間で両海岸に住めたことはとても大きかったと思います。エクスチェンジランゲージパートナーや2年目で別の地域へ行ったオペアの友だちに会いに行って案内してもらうなど、たくさんの思い出を作ることが出来ました。日本での貯金に手を付けることなくオペアの給料でこれだけ旅行や観光できるのもオペアの醍醐味だと思います。オペアの仕事が終わって1カ月アメリカに滞在できる期間を使ってロードトリップしたことも最高の思い出となりました。日本にいた母を呼んで慣れ親しんだシアトルを案内しました。そこからサンフランシスコまでの海岸沿いをドライブしてのんびりと観光する中で、成長した自分を見てもらうことが出来ました。


《Last of ALL》



私は大学を卒業して4年間小学校教師として働いていましたが、年齢制限の27歳になる1週間前に渡米しました。アメリカで出会うオペアは若い子たちが多く、私ももっと早くオペアという制度を知って渡米していれば良かったという気持ちを抱いていました。しかし、アメリカでは“何を始めるのにも遅いも早いもない”という考えが浸透していたし、子どもと接してきた社会経験があったからこそホストファミリーも信頼して子どもを預けてくれました。オペアには子ども好きはもちろんのこと、自分自身でどんな環境・状況も楽しむことが出来る、特殊な環境に対応できる柔軟性が必要になってくると思います。ホストファミリーといい関係を築くためには普段からのコミュニケーションが大切です。私は、子どもの世話をするだけでなく常に家族の一員として自分に出来ることはしました。学校や習い事の先生からの伝言や、遊んでいた時のケガや喧嘩の内容など細かく伝える必要がありました。ママさんは私の拙い英語にも最後まで耳を傾けて聞いてくれました。他のオペアの子に聞くホストファミリーに比べ、私のホストファミリーはパパさんが日本人なだけあって日本に対する理解もあるし、良識もあったので本当に恵まれていたと思います。ママさんの子どもに対する関係の築き方、子どものどんな分からない質問に対しても丁寧に答える姿勢や、感謝の気持ちをすぐに伝える姿勢など見習いたい点がたくさんありました。そんなママさんを見様見真似して、私も英語力はもちろん子どもに対する接し方や考え方など大きく成長できたと思います。



私がオペアとして渡米するにあたって、仕事と両立しながら保育園でのボランティアなど大変な時期もありましたが、献身的に相談に乗ってくれたネスグローバル担当の渡辺さん、渡米前・リマッチの際など不安な時期にいろいろ励ましてくれたWAPJの横山さんには大変お世話になりました。

そしてどんな時でも私の見方でいてくれ、私の送る写真を楽しみにしてくれていた家族、友だち、アメリカで出会ったすべての友だち、そして何より私に最高のオペア体験を与えくれたホストファミリーに心から感謝しています。日本に戻ってどんな仕事に就くのかまだ決めかねていますが、可能性はいくらでもあると思っています。子どもの世話に明け暮れた毎日、0からの友だち作り、海外を満喫できた体験、他人家族との共同生活などオペアとしての経験は、今後の人生において私の強い武器になると信じています。